進学校として有名な東京のK高校に入学後、長男K君は着実に実力をつけました。
極めて優秀な方ですから、理科系の科目も文化系もオールマイティーによく出来るのです。どちらの方向を選択した方がよいだろうかと、本人、ご両親共々迷われた時期がありました。世間の子を持つ親として見た場合、憧憬の念を禁じ得ないかもしれませんね。
昨年の3月6日、MさんからK君の進路についてのご相談がありました。高3を目前に控え受験対策として予備校を物色中ですが、本人に合った所を選べますようにとのお申し出もございました。
このこと、神界へお願い申し上げました。
Mさんはてんかんの持病がある次男さんの心身の浄化祈願とお祓い、神気充電のために、毎月定期的に正神崇敬会へ来訪されます。
K君の志望は東大と決定しましたが、文系、あるいは理系のどちらが本人にとってよいのでしょうかとの御相談が、丸4ヶ月後の7月6日に再びMさんからございました。
K君は人間相手の文系には向いていないと、ご主人が強くおっしゃられたそうです。
理系には理Ⅰ(工学系)と理Ⅱ(生物系)があります。
K君自身は理系に関心がありますし、文系に対しても魅力を持っていました。神界のお示しは、タイプは理系であり、医学部が御本人に向いているとの由です。
このことをMさんにお伝えしたところ、「先生、そうなんです。実は6月に本人から、医学部に行きたいとの話が出ました」と、おっしゃられたのです。
この日の祈願お祓いで、Mさんの手に大きな震動が顕れました。Mさんの自覚したところでは、自然に手がとても大きく動いてしまったとのことでした。
いったいどうして、このような状態になったのでしょうか、と質問されました。神様のお祓い浄霊に連動して、「不安はあろうとも守っておりますぞ」とMさんの守護神様がお働き下さった姿ですと、お教え致したのでした。
2ヶ月後の10月7日、Mさんより電話によるK君の遠隔の祈願、お祓い浄霊の依頼がありました。
「入学以来、実力で最悪の結果が出てしまい、いまいち勉強に身が入りません。悪い結果が出たにもかかわらず、何とも落ちつかず、机に向かえないので祈願お祓いをお願い致します」との由。
この日、K君に対し2種類のお祓い(浄霊除霊)と、勉学と集中力の御守護をいただけますようにと私は正神界取次をお仕え致しました。
翌11月7日に来訪されたMさんのお話から、K君が受験で東大の理Ⅰか理Ⅱに照準を絞ったことをお聞きしました。防衛医大をリハーサルのつもりで受験することもお聞きしました。K君は、試験時に頭がボーッとして考えられなくなってしまうのだそうです。邪魔の祈願、お祓い浄霊はあらかた終了していますので、この日は神様に神気をたくさん充電していただきました。
「先生、息子の合格率はどれ位でしょうか」と、Mさんよりお尋ねがありました。
「現在60パーセントの合格率である、と神様はおっしゃられます」と霊査結果をお伝えしたところ、
「先生そうなんです。実はデーター上もそのように出ています」との弁が、Mさんより返って参りました。
それから1ヶ月後の12月5日に、K君の受験守護祈願とお祓いの依頼がございました。
今年は相対的に出題傾向がつかみにくく、当日に向けての気迫と運が左右するのではないだろうかと、関係者は見解を述べていたそうです。K君がしっかりやれますようにと、Mさんは正神界の神々様にお願いされました。
2日後、「おかげさまでKが防衛医大の一次試験に合格しました。たいへん有難うございました」とMさんより吉報がございました。
私も嬉しく思い、心を込めて正神界の神々にお礼を申し上げさせていただきました。間もなくMさんからクール宅急便にて、生きた車海老のお礼奉納が届きました。
箱の中には神様への感謝の気持ちと共に、生き生きと元気に尻上がりに向上してほしいというMさんのまごころと、願いが込められておりました。母心とは、ほんとうに有難いものです。
本年1月11日に、K君が防衛医大の二次試験を辞退したことを知りました。本命の東大受験へ向け、集中して頑張っているとのことです。
K君の現在の実力は、東大合格率70パーセントであるとの御神示をMさんにお伝えしたところ、
「そうなんです。学校でも先生の霊査と同じく、7割と言われました」との由。
東京理科大に続いて、2月19日には早稲田の物理、そして2月25日・26日はいよいよ本命の東大理Ⅰの試験が控えています。
正神界への合格祈願お祓いを取次後、K君の合格率は正神界の神々より格別の御守護を賜りなんと、5パーセントアップして、75パーセントになったのです。
2月20日、Mさんより遠隔の祈願お祓いの電話が入りました。K君は理科大は補欠合格、早稲田は実力が十分に発揮できず、数学で失敗してしまい不合格の結果とのことでした。
勢いの波に乗れないでいるK君のことを、Mさんはたいへん心配されておいででしたので、さっそく受験の守護祈願とお祓いを神界に取次ぎ奉りました。2種類の神法にてK君のお祓い浄霊をお仕え致しました。
3月6日、Mさんは浮かない顔で来訪されました。本命の東大一次試験で、K君は早稲田同様数学で失敗してしまったのです。しかし、英語と理科は予想以上に取れたと思います、とのことでした。
後期試験は3月上旬に実施されます。数学、英語、理科的センスを問う総合科目の試験だそうです。
理科大の入学手続きはすでに終了しています。早稲田は残念ながら不合格となりました。本命の東大は大変な難関であり、まさに崖ぷちに立たされた厳しい状況です。
ところが、祈願とお祓い浄霊後に正神界の神々にお伺い申し上げたところ、現状に反し神様は意気なお示しをなされたのです。
「捨てたものではなく、3パーセントアップの7割8分の合格率なり」
このことをMさんにお伝えし、私は激励致しました。
「先生、私はこれまで子供たちの受験に際し、必ず夢を見ました。いつもは合格の札が現われ、その通りになってきました。しかし今回は、ポストのような所に札が差してあり、下の『格』だけは見えるのですが、上半分が隠れていて、合格か不合格か全く分かりません。
また、先日東京四区に立候補した石原慎太郎二世が、上位当選したことも夢で見たとおりになっただけに、今回の息子の件がほんとうに心配なのです。
やっぱりダメなのでしょうか。霊夢というのは存在するのですか」と、Mさんから質問がございました。
「常日頃から誠実に励んでいると、人生の大切な節目で神様に教えていただけるものですよ。これまでの夢や石原さんの夢は、正神界からのお知らせです。
K君の夢の件は、Mさんが神様から心作りのお試しを受けておられるのです。きっと合格します。無心でお待ちになって下さい」と、お答え致しました。
「それでは先生、私の夢の中で隠れて見えない部分が、つまり神様のベールなのでしょうか」
「そのとおりです」との対話がMさんと私の間でなされたのでした。
3月11日の10時過ぎ、合同のお祓いの最中に一本の電話がかかって参りました。その瞬間、お喜びのMさんからの電話であることを私は直感しました。
お集まりの皆様のお祓い浄霊と除霊、因縁浄化をお仕えしながら一言、「東大合格!」と、私儀笹本宗道が呟いたことを、参加していた方々はご存知です。
祈願お祓いの後の講話でK君のお話をお集りの皆様にお伝え致し、いつも以上に一同の喜びの念が沸き立ったのでございました。
正神界の神々様からここ一番の強いご守護をいただき得るK君の類(たぐ)い稀(まれ)な努力と御両親の常日頃から誠実に生きる姿勢に対して心からの敬意を表し、本稿の紹介を終わらせていただきます。神々様かんながらたまちはえませ 御守護御導きを賜わり誠に有難うございました。
神通霊能者 笹本宗道著 「神仰のパワー」「宇宙神道の奇跡」より引用