「元々は人間として現世(この世)で暮らしていた魂が、他界後、人々に神として祀り上げられて、崇敬ないし、御利益信仰の対象となっている神界です。
また、科学が発達する以前の昔の人(主に古代から中世にかけて)が、人間の能力を超えた力で自然界と人間界に働きかけている自然神・自然霊の力を擬人化した神として祀り、信仰の対象としている神界です。
更にまた、社会文化の抽象的な現象を人間の脳が勝手に擬人化して神として認識している神の世界(妄想と紙一重の状態)も人為神界の一部分を構成しています。
人為神界は人格神界と重なり合う部分が大きい神界です。
人格神を祀る神社には、たとえば菅原道眞公が祭神の福岡県にある太宰府天満宮や、東郷平八郎命が祭神の東京都の東郷神社、嘉永6年(1853年)以来の国事殉難者の御霊が祭神として祀られている安國神社、明治天皇が祀られている、神格が格段に高い明治神宮などがあります。
人格神界として紹介させていただきましたが、明治神宮の明治天皇之御霊のすぐ後ろには、国常立大(御)神が控えていらっしゃいます。
たいへん恐れ多いことでございます」