東京都のMさんが正神崇敬会へ相談にみえたのは、2月26日のことです。
お話を伺ったところ、ご主人のYさんは不動産賃貸業を営んでおられましたが、1ヶ月前に他界、肝臓癌だったとの由。
亡くなったご主人のYさんは昨年、転売を目的に借金をして、南大井に百坪の土地を買ったのだそうです。また同様に、北品川にも23坪を所有されました。
バブルのその当時には不動産が異常に高騰しましたから、賃貸業をしていたYさんは不動産売買にも手を広げたのでした。
しかし、Yさんが買ったときの値段がピークで、すでに地価は1億円以上も下ってしまい、何ヶ月も売れないままでした。
Mさんは学校に通わせなければならない3人のお子さんを抱え、毎月600万円の金利を返済しなければなりません。
町の金融業者から借りた8億円の借金と、銀行からの負債2億円を返すには、土地が売れなければなりません。
「なるべく高い値段で、できるだけ早く売れるようにお願いできませんか」と、私に依頼されたのです。
亡くなったYさんの過大な欲心に起因する問題であり、その能力以上に無理をしたことと、もうけのためだけを目的にしていたのですから、神界取次をお受けしてよいものかどうかを、私はしばしの間思案しました。
しかしこれにはYさんの判断の甘さだけではなくて、時勢の中で必ず邪魔が働いていたはずです。そして、何よりも後に残されたMさんとお子さん方の今後を思い、お引き受けしました。
霊査してみますと、株式会社Kに魔神複数が妨害していることが判りました。そこで、まず魔神浄化を正神界の神々に祈願とお祓いの取次ぎを奉りました。
次に、もともとは守護の御役を司っておられたお稲荷様方が、魔神に落され穢されておりましたので、お稲荷様の浄化の祈願お祓いと浄霊も正神界の神々に取次ぎ奉りました。
最後にYさんの御霊の成仏祈願お祓いと浄霊供養をすすめ、正神界の神々の御守護の元Yさんの御霊は霊界入りを果たされました。一連の浄化の後、Yさんが残したお荷物の土地が売れ、借金が返済できますようにと、売却成就祈願お祓いの取次ぎをお仕え致したのでした。
それからちょうど1ヶ月後のことです。「おかげさまで土地は二か所とも売れました。たいへんありがとうございました」とのお礼の報告をMさんより受けとりました。これは常識では考えられない状況の良き急展開です。水ぬるむ3月、K家には一足早い春がやってきたのでした。
正神界の神々様より魔神浄化と格別なる御守護強化を賜り、お元気になられたお稲荷様方が、大活躍なさられての結果です。
国常立大御神、佐田彦大御神、椿皇様、稲荷神界皇之臣神様、稲荷神界の神々、かんながらたまちはえませ。御守護を賜わり誠に有難うございました。
今は霊界の住人になられたYさんも安心され、静かに見守っておいでです。
日頃から敬神の日々をおくることが大切ですが、人生を歩む上で何か大きな出来事が起こったときには、正神界の神々様に御守護御導きをいただくことが、問題解決の近道であることがお分かりいただけたでしょうか。
神通霊能者 笹本宗道 著「神仰のパワー」より引用