9月28日早朝、井上喜郎さん(仮名)から、突然ファックスが送られてきました。
「お世話になります。
私は3年ぐらい前に一つの営業がダメになり、株式に手を出しました。
プロについてやっていましたが、悪霊につかれたみたいに、夜寝ていても下からつつかれるみたいに苦しくなり、不眠症に陥りました。
株を離した為に今度は大損してしまい、損を取り返す為に今度こそ、今度こそでまたたく間に大金を投げてしまいました。
買えば下がり、売れば上がるのくり返しで、3年ぐらいの間に、一つも当らず、すべて裏目裏目に出てしまいました。
寝ていても体調がおかしくなっている次第です。
生き霊につかれてしまっている様な気がしてなりません。
どうぞ宜しくお願い致します」
との文面でした。
ご依頼 井上喜郎様
神取次 審神者 会長笹本宗道
この日の午前10時過ぎに、井上さんは個人鑑定の予約をお取りになりました。
10月2日、井上さんは同居している大橋邦子さん(仮名)と二人で来訪されました。
「私はこの人と夫婦ではないんですが、一緒に置酒屋を7、8年やって大損したんです。
赤字続きでやっていけなくなって、一番底値のときに店と土地を売るはめになりました」
「損失はいくらぐらいですか」
「置酒屋では3500万円損しました」
「株では、プロに5、600万円払って、そのアドバイスの元にやったんですが、これは上がる株だからと言われて買うと下がる、しかたがないから売るとその3時間後には急に跳ね上がる、持っていると下がるといった具合で、ピタ、ピタッと総てが裏目裏目に出て、5、6000万円損してしまいました。
県内の方々の占い師や拝み屋、霊能者、お寺でみてもらいましたが、どこへ行っても、「何の障りもない。これからよくなります」としか言われませんでした。
でも、私は納得できません。まるで絵に描いたようにピタ、ピタッと何か強い力で邪魔されているんです。
その後、T教の先生にみてもらって、言われるとおりにしましたが、損の上塗りをしただけで、最終的には「手に負えない」と断られました。
どこでみてもらっても「何もない。これからよくなる」と、原因が分からずじまいで、助けてもらえませんでした。
解決実績多数の先生のことを知っていれば、初めからお願いに来たんですけど、遠回りしてしまいました。
相当に強い魔か、障りが出ていると思います。
取ってもらいたいなーと思いまして。
この3年半位、私は頭痛と胃の痛み、不眠症に苦しんでいます。
何をいっても自分の考えしか持たない依怙地な妻とは15年前に別居しています。
私が家を出て、その後、何年かして邦子さんと知り合って一緒に生活を始めました。
二人で仕事をするようになってから一つもよくありませんでした。
よそでみてもらっても「何でもありません」の一点張りで、ちっともよくなりません。
何とか取って下さい」
「井上さんには、イナリ邪神、イナリ系魔神、人魔が憑いています。
穢れて落ちて、邪神化したお稲荷さんは眷族霊ですから障りはきついですが、手先で使われているだけです。
イナリ邪神を操っている魔神がボスです。女の魔物です。
とてつもなく強い邪魔ですが、神様は3回のお祓いで取って下さると御示し下さいました。
日本全国を回っても、イナリ眷族邪神の祓いが出来る所は数えるほどしかありません。それでも取ってもらうには相当な手間がかかります。
まして強い魔神となるとお手上げ状態ですから、どこでみてもらっても分からない訳ですが、井上さんの場合は3回のお祓いで、神様が御浄化下さいますよ」
「よろしくお願いします」
初回のこの日は、井上さんの運命と心身に障りを出している、前線部隊でうごめく気の毒な稲荷眷族霊多数の浄化、神界お引き上げの御守護を、稲荷神界皇臣神様を介して佐田彦大御神は下さられました。
翌日の10月3日には、第2回目と第3回目の神界取次ぎをお仕え奉り、正神界の神々様の格別の御守護を賜り、通常考えられないスピードで、井上さんに障りを出している魔神の祓いは終了したのでした。
3日後の10月6日、井上さんから御礼の電話がかかってきました。
「先生の通力のおかげさまで、私の体調がよくなりました。
頭の変なのが取れました。胃もよくなりました。眠れるようになりました。
先生の言うとおりでした。おかげさまで有難うございました。
それでですね、今度は運を強くするお願いは出来ますか」
「出来ますよ。
井上さんの様子をみさせていただいておりましたが、もちろん大丈夫です。
そのためには、ご自宅に神様をお祀りして、心を込めて朝夕の神詞を奏上して、その祈った心でコツコツと日々の御霊磨きの行に励むんです。
そして時々は神様の所へ参られて、魂の祓い浄めとパワーをいただいて努力を重ねていかれると、段々運が強くなるんです」
私の説明を聞くうちに、井上さんの返事の声が次第に小さくなっていきました。
そして何秒か間をあけて井上さんの隣にいた大橋さんが、何やらすまなそうな口ぶりで話し始めました。
「すみません。実は私共は仏教系○○会の会員でして、神様の御札を家に祀れないんです。
形だけの会員で、そんなに熱心にやっている訳ではないんですけど、会員の友達がちょくちょく遊びに来るものですから、その人たちの目があってまずいんです」
「そういう事情でしたら、救済措置として、朝は太陽に向かって、夜は北の紫微宮に向かって心を込めて神詞をお唱えする方法がありますから、大丈夫ですよ」
と、私は大橋さんに説明致したのでした。
10月6日、大橋さんからファックスが入りました。
「先日は、井上が有難うございます。
井上についている魔より私についている魔の方が、井上のことを困らせ倒す様に仕向けている様に感じます。
株で損をさせる様に仕向けている様に感じます。
自分のしている行動が自分の意志とは関係なく、動かされている様に感じます。
胸さわぎがして、T教の先生に電話をして、わざと損をする様に自分が動いてみたりしています。
結果は、悪い方悪い方になってしまいます。
9日には、井上をみてもらう事にお願い致しましたが、私の方が現在頭が痛かったりして体調が悪いので宜しくお願い致します。
大橋邦子」
予約日の9日にみえた井上さんから、
「ここで先生にお祓いしていただいて私は楽になりましたが、大橋の方が頭痛と体調がすぐれません。
実は前回の私のお祓い中、私は楽になったのですが、大橋はガンガン頭痛がしていたんだそうです。
ピタッ、ピタッと悪く落とす貧乏神を取って下さい」との願い出がありました。
大橋さんは脚も痛むとのことでした。
「井上さん、大橋さんの女の業の奥にいる根深い、根元的ともいえる強い魔神を3回のお祓いで、神様は御浄化下さるそうです。
その根深い魔神はナミ魔神です」
「そうですか。有難うございます。よろしくお願いします。
どんな偉い学者に聞いても分からない、やっぱり先生じゃなきゃだめだ。
よろしくお願いします」
修祓が終わり、正神界の神々様から3分の1浄化をいただいた大橋さんの頭痛は、その場で楽になられました。
翌日続けて2回の祓い浄めで、大橋さんが前世で芸者をしていた時からつけていたナミ魔神は取れました。
ご自身の業に気づき、コツコツ固く生きるように心のきりかえを計るべく、帰りに大橋さんは正神崇敬会・手賀神社の神詞(祝詞・のりと)をお受けになり、魂の修行を開始されました。
正神に心を合わせて、心正しく励まれれば、だんだんにいい方向へ運命が向かうのは間違いございません。