千葉県「人霊憑依による精神分裂症状(統合失調症)の女性の、霊能者の心霊療法による霊障解消例」宇宙神道正神崇敬会 笹本宗園の正神界の霊査・お祓い・浄霊除霊・霊能相談-東京都、埼玉県、茨城県、神奈川県、大阪府、京都府、熊本県(実例165)

-本話は心霊相談(霊能相談)のご依頼者に正神崇敬会初代会長の笹本宗園が、霊能者として自身の霊能開発に取り組んで初期の頃の古典的な『霊術』を駆使しての事例紹介です。

いくつかの段階をへて『霊術』は、(あらゆる宗教の源流である)古神道の神々様から厚い守護(加護)を賜り、祈願お祓いの強力な浄化力を発揮する正神崇敬会独自の『神法』へと進化を果たしました。

笹本宗園の神の道の教えと『神法』を継承した神通霊能者の現会長の笹本宗道は、使い方によってはもろ刀の剣にもなりかねないそれを、強力なお祓い(浄霊除霊)の浄化力と安定性を両立して発揮し続けられる『宇宙神道の神法』へと昇化させて、悩み相談・心霊相談・病気平癒・運命の改善強化・心願成就の取次ぎに参られる皆様の改善・解消・解決を目的として神に奉職いたしております-

 

昭和55年、年の瀬も押しつまったある日の早朝、未知のご婦人から電話がかかってきました。大変せきこんだ調子で、「もしもし、先生は霊のことをなさる霊能者ですか」とのおたずねでした。「ハイ、少々いたしますけれど……、で、どういうことでしょうか」 「早速ですが、私の妹がおかしいんです。ここ数日、一日中独り言を言っているんです。時々独りでうなずいたりして、何かわからないことをつぶやくようにブツブツ続けているんです。誰かと話をしているようなそぶりなんですが、何か憑きものでもついているのではないでしょうか。実は国立のA病院で診察していただいたところ、強度の精神分裂症状だと言われたんです。このままでは入院しなければならないのです。付き添っていた兄が、これは普通じゃない、きっと憑きものの仕業じゃないかと言うものですから、霊のことができる霊能者の先生を探していたんです。先生どうか調べていただきたいのです」と、早口に申されたのです。
「とりあえず本人をつれてきてみてください。道順はこれこれ」と述べてお越しを待ったのです。
ほどなくして六十路を迎えるくらいのお母さんと電話をしてきたお姉さんに伴われて、うつ向き加減の二十歳余りの娘さんが来訪されました。招じ入れて対座したのですが、当の本人はなかなか顔をあげようとしません。付き添いの気丈そうなお母さんも泣き出さんばかりの沈痛な表情で、「先生、何とか助けてください」と言ったまま絶句しました。
ようやく聞きだしたお母さんの説明によりますと、この娘さんはS市に住む高橋里子さん(仮名・25歳)で、高校を出てから六年余り地元の会社で経理事務を担当してきましたが、特に変わったこともなく真面目に勤めあげてきた由です。ところが三ヶ月くらい前から職場での人間関係に違和感がでてきて、どうしても会社をやめたいと言ってきかないので最近退職させて、只今失職中であるとのことです。また次の職場は近所に当てがあるので近いうちに勤める予定になっていましたが、数日前から突如としてこのような状態になり、終日独り言をつぶやくようになったというのです。なお昨日は特にひどくて家の人とも会話をしないので、ますますおかしいという訴えでした。
そこで今度は本人からの状況聴取に入りました。「気分がわるいようですね」 「ハイ」 「誰かとお話をしているの」 「ハイ」 「相手の誰かの声が本当に聞こえるの」 「ハイ」 「どんな話をしているの」 「いろんなこと」 「相手が誰だか判るの」 「ハイ」 「では誰なの」 「……」 「疲れますか」 「ハイ」 「話をすると楽しいの」 「ハイ」 「相手の人もお話をしたがるの」 「ハイ」 「あなたの方からやめられないの」 「……」という状態です。
話を続けながら娘さんの顔を観察しますと、両頬から側面にかけて黒褐色の大豆大のシミが点々と現われていて、まるで重油を湿布したような感じでした。
暫くして、部屋の空気や私に馴れてきたせいか、やや寛いだ感じになってきました。お母さんやお姉さんも緊張感がほぐれて心にゆとりが感じられるようになりました。こんな雰囲気を感じてか、本人が自主的に語りはじめました。「前の勤めの時に、三ヶ月程前から何となく誰にも煩わされたくない気持ちになりました。人と話をするのがとても重荷になり他人と口をきくことが大変つらくなりました。他人と話をしてもちっとも面白くありません。なぜそんなことになったのかわかりませんでしたけれど……。独りで黙っていたかったのです。そうしているうちに同僚との折り合いもまずくなり、会社へゆくのがいやになったのです。たまらなくいやになってしまったのです。丁度その頃家の近くに知り合いの人から勤めてくれませんかと誘われた就職口がありましたので前の会社を急にやめました。やめてホッとしたんです。ところがやめて気が楽になったと思ったら突然耳の中から話しかける声がしたので応じているうちに、その話しあいが楽しくなってしまったのです」
「日中ずっとお話をしているんですか」 「ハイ、ずっと話をしています」 「夜もお話をしていますか」 「ハイ、疲れて眠っている間以外はたいてい話をしています」 「相手は女の人ですか」 「ハイ、そうです」 「知っている人ですか」 「ハイ、私の一番上の姉と同年の人です」 「他人の方なんですね」 「ハイ、そうです。親切ないい人です」 「何を話しているんですか」 「日常のいろいろなこと、考え方なんか」 「わかりました。ありがとう」
娘さんとの対話を打ち切り、ここから霊査に入ることにしました。里子さんを正座、瞑目、合掌させて霊査に入ります。手かざしすること一分間くらいで里子さんに激しい霊動が、目、手、ついで体全体に現われはじめました。口唇がピクピク動いて発言したいそぶりが感じられます。
「あなたは私とお話をしたいのですか」と尋ねます。突然里子さんの口が開いて、「ハイ、そうです」と明瞭な霊言が返ってきました。
一般には、初日から霊言がでるのはめずらしい方で、こちらが問いかけてもたいていはうなずくとか、目や手を震わせて意志表示の反応を示すことが多いのですが、この御霊様はすぐさま口がきけたのです。充分な浮霊状態になっていたからでしょう。
「あなたは何というお名前ですか」 「私は高田桂子(仮名)という者です」 「あなたはこの里子さんと一体どういうご関係なのですか、何のために憑いているのですか」 「私はこの里子さんと同じ町に生まれて丁度里子さんと同じ年(25歳)に結核を病んで死にました。今から十年前のことです」 「死ぬときも苦しんでいましたが、死んだあとも痛みがとれず苦しんでいました。誰も助けてくれなかったので知ってる里子さんを頼って憑いたのです。この人が大変心のやさしい人だったものですから」 「それでは、里子さんを怨んでいたわけではないのですね」と私。「とんでもありません。この人が良い人だから憑いたのです。頼りにして憑いたのです。憑くと痛みが大変やわらぐのです。でもまだ痛みはあります」(泣く) 「里子さんが病院で精神分裂症の診断をうけたことはご存じですね」と私。「ハイ、知っています。ここで入院させられては大変だと思ったので、昨日は一日中この人に一言も喋らせないようにしました」 「どうしてですか」 「普通の病気ではないということを家の人に知って貰いたかったからです。病院に入れられたら、私を救ってもらう機会がなくなってしまうからです」 「入院させられないで、私の様な霊の痛みを取り除いてくれる霊能者の所へゆけるという見透しはあったのですか」 「いいえ、充分な見透しはありませんでした。でも必死でした」 「私の所へ来るような予感めいたものはなかったのですか」 「そこまで具体的なものは一切ありませんでした」 「それにしても、ここまで来られてよかったですね」 「ハイ、大変よかったと思います。先生よろしくお願いいたします」 「それでは桂子霊さん、あなたの苦痛をやわらげてあげましょう。その代わりあなたの苦痛がとれたら、里子さんとの対話をやめて鎮まってくださいね」 「ハイ、必ずそのようにいたします」 「それではもう一つ伺いますが、里子さんの顔にでているシミを知っていますか」 「ハイ、よく知っています。それも私がさせているのです。私のことを判ってもらいたかったのでそうしたのです」 「では、あなたが楽になれば、里子さんの顔のシミも消してもらえますね」 「ハイ、それも必ずそういたします。ご安心ください」ここで霊査を終わりお祓い浄霊の心霊治療に入りました。
私は里子さんをうつ伏せに寝かせ、まず背面から胸部を約三十分丹念に手かざしのお祓い浄霊治療を行ないました。更に仰臥させて前面から約三十分間お祓い浄霊治療を施しました。里子さんは最初は目の霊動が活潑でしたが、浄めが進行するにつれて次第に鎮静してゆく様子が看取されました。前後一時間のお祓い浄霊治療が終わる頃には、瞼は殆ど静止して安らかな寝息をたてていました。
お祓い浄霊の治療が終わり再び里子さんを正座、瞑目、合掌させて対座し桂子霊と対話します。「御霊さん、痛みはやわらぎましたか」 「ハイ、大変楽になりました。ありがとうございました。本当に助かりました」 「この分なら、里子さんに憑きだして対話しないでも我慢できますね」 「ハイ、大丈夫です。ご迷惑はおかけいたしません」 「まだ多少の痛みはありますか」 「ハイ、充分に我慢できる程度のものですから今までと比べたら何でもありません」

「それではもう一度くらい里子さんの都合のよい時に来て頂いて桂子霊さんと里子さんの共通のお祓い浄霊の治療を致しましょう」 「よろしくお願いいたします。先生のご恩は決して忘れません」とその日里子さん親子は帰られました。

それから一ヶ月程経って里子さんがお母さんと連れだって再訪されました。母娘共晴々しい表情になっていました。私宅の玄関を入るなりお母さんが、「先生、本当にアレッキリ治ってしまいました。全く普通の子になりました。ありがとうございました」と満面に笑みをたたえて大声でそう言われるのでした。里子さんの顔のシミも殆ど消えかかっていて、注意してみないと判らぬ程度になっていました。色白の肌にピンク色の血気がさしていました。
第二回目のお祓い浄霊の治療です。里子さんに正座、瞑目、合掌の姿勢をとらせ、まず桂子霊と対話をします。
「桂子霊さんこんにちは、よくいらっしゃいました。今日は約束の二回目のお祓い浄霊の治療をしましょう。今日はお祓い浄霊治療の仕上げになるでしょう」 「先生よろしくお願いいたします。この一ヶ月間、本当に楽に過ごさせていただきました」 「あなたは約束をよく守ってくれましたね。静かに鎮まっていてくれたので、里子さんもお母さんも大変喜んでおられます。私も心からお礼を申します。では早速お祓い浄霊治療に取りかかりましょう」 前回と同様、丹念なお祓い浄霊治療を行ない、お祓い浄霊治療後の対話を行ないました。桂子霊は丁重なお礼の言葉と最大限の感謝辞を述べて鎮静されました。
それから又一ヶ月後、里子さんのお母さんが独りで来訪されました。里子さんは全く元気になり、予定の会社に勤めているとの由、完全に社会復帰を果たしたとの報告とお礼を兼ねての来訪だったのです。桂子霊はすっかり鎮静したわけです。
心霊治療を扱う霊能者として専門的にみれば、桂子霊はまだ里子さんに憑依していると思われます(あるいは離脱したかも知れません)が、ここまで鎮まっておられれば問題が再発することはまずないと考えられますので、これ以上のお祓い浄霊を勧めることは差し控えました。本件の霊障解除は、ここで静かにピリオドを打ったのです。

神通霊能者 笹本宗園著 「霊能開発の旅路」 より引用

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