霊能者千葉県「人霊(伯父)憑依による欝状態の男性の、霊能者の心霊療法による霊障解消例」(やすらぎと強運と奇跡を呼ぶ宇宙神道の霊査、お祓い浄霊と除霊、神の癒し、霊体質改善、審神者・神通霊能者の正神界取次ぎ)正神崇敬会初代会長 笹本宗園の心霊療法-埼玉県、柏市、我孫子市(実例171)

-本話は心霊相談(霊能相談)のご依頼者に正神崇敬会初代会長の笹本宗園が、霊能者として自身の霊能開発に取り組んで初期の頃の古典的な『霊術』を駆使しての事例紹介です。

いくつかの段階をへて『霊術』は、(あらゆる宗教の源流である)古神道の神々様から厚い守護(加護)を賜り、祈願お祓いの強力な浄化力を発揮する正神崇敬会独自の『神法』へと進化を果たしました。

笹本宗園の神の道の教えと『神法』を継承した神通霊能者の現会長の笹本宗道は、使い方によってはもろ刀の剣にもなりかねないそれを、強力なお祓い(浄霊除霊)の浄化力と安定性を両立して発揮し続けられる『宇宙神道の神法』へと昇化させて、悩み相談・心霊相談・病気平癒・運命の改善強化・心願成就の取次ぎに参られる皆様の改善・解消・解決を目的として神に奉職いたしております-

 

 

 

お正月の気分がまだ残っている1月中旬のこと、M市に住む坂井道夫さん(仮名・39歳)がお母さんに伴われて霊能者として活動している私宅へ来訪されました。
このお母さん(75歳)は前年の暮れに長男夫婦と一緒に別件の相談ごとでみえられたことがあり、再度の来訪でした。前回のときに相談の応答が終わったあと、たまたま話が次男(道夫さん)のことに及び、年が39歳にもなるのに身体の調子が悪く、未だ独身のままであるということ、仕事にも身が入らずブラブラしていることが多い状態であることを話され、何か霊的な原因があるのではないかと思うので霊能者の先生に調べて欲しいと頼まれていたのでした。正月すぎにやりましょうという約束で今日いらっしゃったというわけです。
道夫さんは一見して、やや精気がない感じ、気持ちが滅入った状態が感じられました。一般的に憑依されている人々の特徴的な表情が顔にあらわれていました。しかし対面しての態度や挨拶の言葉はかなりハッキリしていますし、話の内容もしっかりしていましたので日常生活が異常であるとはちょっと考えられないくらいでした。身体はやや痩せ型ですが身長は170センチくらいあり、標準的体格で特に虚弱という感じはありません。ただ長兄が体格の良い人ですから対比してみると多少弱く見える感じはありましたが、さきに伺っていたような弱々しさは特に認められませんでした。
詳しい経過や症状を伺いましょうということで、道夫さんとお母さんから様子を改めて聴くことにしました。まずお母さんから全般的な経過状況が語られました。そのあと重複するように道夫さんから同じことをやや捕捉するような形で語ってもらいました。その内容は、次のようなものでした。
道夫さんは小学校の頃は他の子供と別に変わったところもなく、成績はいつも中くらいで、運動の方は非常に活潑にやっていたということです。
中学の頃はやや内向的な感じはありましたが、別に問題になったこともなく平凡に過ごしたということです。成績も中くらいの線は維持できた由です。
高校に入ってから内向性は強くなりましたけれども温順な子という印象で、ことさらに病的な感じはなく、お母さんも特におかしいと思ったことはないとのことでした。学業は普通、運動は控え目になったくらいに思ったということです
しかし高校を出て、家を離れて就職し会社の寮に住むようになった時から突然に憂欝な気分になりはじめ、日常生活の中で耐え難い苦痛を感ずるようになったというのです。そこでの勤めは長続きせず、半年くらいで退職しました。それ以来二十年あまり何回就職しても一年以上勤続したことがなく、職種の適否をしらべてもらって、やってみても駄目だったというのです。健康上の問題があるのではないかということで病院にも長いことかかってきましたが、ノイローゼということで服薬を続けてみても効果がなく、本人も通院しなくなってしまったということでした。
今では長兄の仕事(食堂)を手伝わせるということで調理を担当させられているのですが、それも実際にはできない状態であるというのです。長兄が朝道夫さんを現場へつれて行っても(通勤に一時間以上かかる)、昼頃には職場から消えてしまうというのです。そして自分の独り住まいのアパートへ帰って寝込んでしまって、二、三日はそのまま休む。また兄がつれに来て現場へゆく。昼頃には帰ってしまう。休む。こういう状態を何度も繰り返しているというのです。
道夫さんの話では、朝、兄につれられて職場に行っても昼頃には何となく息苦しくなって、そのまま仕事を続けているのが辛くなり飛び出したい気分になるというのです。そうなると矢も楯もたまらなくなってしまい、自分のアパートへ帰りたくなって、一目散に帰宅して寝込んでしまうというのです。兄につれられて出かける時は、今日こそはそうしないようにしようと思うこともあるのですが、いざ出かけて働きはじめると、いつもと同じようになり同じことを繰り返してしまうというわけです。自分ではどうしようもない、どんなに力んでみても止められない、何か判らない力にひきずられている感じであるというのです。
以上の話を聴いて、霊障の可能性が極めて大きいと判断しました。早速、道夫さんの霊査に入ることにしました。その内容は次のとおりです。
道夫さんを正座させて霊査に入りました。開始後すぐに道夫さんの瞼は急速な震動をはじめました。暫くそのままの状態が続きましたが、やがて顔面に苦悶の表情があらわれ、身体も揺れだしました。大きな霊動が生じて止らない状態に陥りました。私は審神者として霊を制して動きを小さくした上で憑依している霊に問いかけました。
「道夫さんにでているご霊さん、あなたはどなたですか?お身内の方ですか?」道夫さんの顔には泣きださんばかりの悲しげな表情が生まれ、首を打ち震わせながらうなずくのでした。
「あなたは、道夫さんの父方の方ですか?」霊動しつつも肯定の意志表示はない。「あなたは道夫さんの母方のご霊さんですか?」と重ねて尋ねます。霊動はまた波打つように激しくなり目から大粒の涙が溢れでます。
「あなたは病死したのですか?」と尋ねます。霊の反応はありません。「あなたは事故死でしたか?」道夫さんの口から嗚咽の声がもれ身体をよじるように苦痛の様子を示します。
私は傍の道夫さんのお母さんに、「お母さん、あなたの身近な人で事故死した方はありますか?」と聴きました。お母さんは「私の兄が事故死したと聞いています。私が九歳の時に亡くなりました」と反射的に答えました。
このお母さんの声を聞いていた霊は身震いしながら、私が尋ねるいとまもおかずしきりに首を縦にふり続け、霊動し続けるのでした。
道夫さんのお母さんはこの様な霊の動作を見ながら興奮した声で口早に、幼い頃のかすかな兄の思い出を私に語りました。ただ死因については事故死というだけで具体的には当時の大人からも何も教えてもらえなかったと述べました。
私は、道夫さんにあらわれている霊に、「ご霊さんは事故死ということですが自殺したのではありませんか?」と尋ねます。霊は大きくうなずき、苦し気にうめきました。道夫さんのお母さんはここで、「鉄道で亡くなったとか言ってた人がありましたが……」と言います。私は「霊さんは鉄道自殺をされたのですか?」と尋ねました。霊動はまた激しさを加え幾度も幾度もうなずくのでした。
「あなたは今も死んだ時の苦しみが続いていますか?」霊はこらえるような表情で再び溢れるように涙を流したのです。
道夫さんに憑依していたのは母の兄、つまり道夫さんの伯父の霊でありました。陸軍の下士官でありましたが、在官中に外出して帰営時間が遅れたために上司から大変責められて、そのことを苦にして自殺したことも判明しました。二十代の若さで、六十六年前に亡くなったのです。(道夫さんへの憑依は出産時)
この心霊治療には暫くの期間を要する旨を道夫さんに告げて、私は早速、お祓い浄霊治療にとりかかりました。道夫さんを伏せさせて、あらかじめ霊査時に聞いた痛みの個所である首・肩・腹・腰の部位を重点にしながらお祓い浄霊治療しました。あと仰臥させて同じ部位を丹念に前後二時間程お祓い浄霊治療しました。お祓い浄霊の治療後、再び浮霊させて問答したところ、身体の痛みが大分とれて楽になったとのことでした。
第二回目のお祓い浄霊治療は三日後に行ないました。第一回目のお祓い浄霊と同じようなお祓い浄霊の治療を施しましたが治療時間が一時間あまり経った頃、道夫さんは仰臥の姿勢から突然に上体を起こして腕を上・下・左・右・前に伸ばしたり縮めたり、首を曲げたりまわしたり、力のこもった体操をはじめたのです。兵隊がやったような活潑な運動をはじめたのです。私は一瞬たじろぎましたが、回復してきたことを示すものと判断して、暫くそのままにまかせておきました。ものの三分ほどそのような光景が続きました。やがてこれを制してお祓い浄霊治療を終わりました。あとの霊への問に対して霊は大変楽になったと答えました。
第三回目のお祓い浄霊の治療は次の日に行ないました。お祓い浄霊の心霊治療一時間で、またもや昨日のような活潑な体操がはじまりました。この時は上体を起こした姿勢から立ち上がっての体操となりました。船漕ぎの体操を掛声まじりにはじめたのには私も驚きました。また腕立て伏せを二十回あまり連続して激しく行ないました。あとで道夫さんに質ねたところ、道夫さん本人自身では、腕立て伏せの体操はせいぜい五回くらいしかできないとのことでした。
第四回目のお祓い浄霊の治療は引き続いて次の日に行ないました。既に完全回復も間近いことを予期して全体的な浄めを行ないました。心霊治療半ばで霊との問答をしたところ、最も痛みの残っていた内臓も苦痛がとれたとの由で昇天―離脱が可能と思われるとの返事でした。道夫さんを正座・合掌・瞑目させ、神仏に祈念して題目を念唱しました。道夫さんの合掌の手が徐々に上がり、頭上高くあがり、霊は昇天、離脱されました。
霊昇天―離脱後、道夫さんの顔には急に赤味がさし、頭や肩、身体全体が非常に軽くなったと言います。身体中が伸々として爽やかな感じで、今まで味わえなかった気分を覚えるというのです。
私は一応心霊治療の終了を告げ、あと一ヶ月程度経過をみることと、その間霊の供養を十分にするようにとの助言をしました。
翌日道夫さんのお母さんから電話があり、道夫さんが見違えるように元気になったとのことでした。一ヶ月後、道夫さんのお母さんが独りで来訪されました。お祓い浄霊の心霊治療終了の翌日から仕事の状態、生活の状態が急遽一変して、お兄さんが現在経営している二軒の店を掛け持ちで手伝っているという話でした。
昼はお兄さんの住居兼店舗のそば屋の調理場に入り、それが終わると新宿のレストランへゆき、夜遅くまで調理の仕事をキチンと続けているということです。学校を卒業してから二十年余り、仕事に対してこんなに充実した頑張りをみせたことはなかったし、張りのある持続性を見せたのも初めてだということです。道夫さんのお母さんは、「あの子がよくなる事を願っていましたが、こんなに早く、こんなに素晴らしく治ったのは夢の様です」そして、「霊って本当にあるもんですね。この年になってよく判りました」と話されました。
それから八ヶ月程経過した十月の下旬、お母さんと道夫さんが連れだって私宅へ来訪されました。霊に対し坂井家として最後の供養、挨拶の祈念をしたいので霊能者の私に読経をお願いしたいとの要望でした。
私は紙にかかれた霊の仮位牌に対し、真心をこめて読経をささげました。そして霊の冥福を祈って仮位牌から霊の解除を行ないました。
道夫さんは前より肥り活々とした目になっており、充実した生活状態を示していました。お母さんの「先生ありがとうございました」の言葉が心に響きました。
神通霊能者 笹本宗園著 「霊能開発の旅路」 より引用

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